長期間売れている芸人の特徴と言えば、「トーク」が上手な人だと考えています。
一発屋芸人などと言われる方たちは、ネタがウケて短期的にヒットはしますが、トークがお上手ではない人が多い印象にあります。
個人的に芸人のトーク術は、一般的にビジネスをしていく上でかなり役に立つものがたくさんあると思います。
ボク自身も研修の講師をしている実績もある関係上、いろんな話し方の本を読んできました。
ここでは自己啓発の一環として「影響力のある話し方」をするという観点で重要なことを2つ細かく解説をしていきます。
先にお伝えしたいこと
今回は、影響力を高める話し方というわけですが、影響力を高めるといっても様々な方法があります。
また、受け手の感じ方も十人十色です。
故に、お伝えすることは100%の影響力をつけられる訳ではありません。
実践しないより実践する事により、相手への伝わり方が良い方向に向く確率がグンと上がります。
そんなことも頭の片隅に置きながら読んで頂ければと思います。
1:曖昧な表現の言葉を避ける
人には口癖があります。
特に学生を中心とした若年層に多い口癖が「とりあえず」です。
人は、意識をしていないと口癖が出やすいのです。
上記のような口癖は、話し手にとって都合のいい表現の言葉ですが、その後の言葉の曖昧さや不確かさを強化してしまい、影響力をトコトン下げてしまいます。
特に「とりあえず」を選挙演説で使ってしまったら「信用失墜」ですね・・・
同じく、就職活動の面接でも「どうしてこの会社を選んだのですか?」の問いに
「とりあえず~」なんて言おうものなら…
面接官の印象にいい物は残らないでしょう。
そんなつもりは無くても、口癖で無意識的に出てしまったらアウトなのです。
とりあえずという言葉は、人生で使うべきシーンは少ないでしょう。飲食店の注文のシーンぐらいでしょうか(笑)
ちょっと・すぐ…も不確かな表現です
他にも「ちょっと」や「すぐ」なんかも厳密に言えば不確かな表現なのです。
理由は、どちらの言葉も受け手によって反応がまちまちだからです。
「スグ行くから!」と言われた人が1,2分を想像しているのに対し、言った側が10分くらいを想像していればお互いの感覚に開きがありますよね。
この例でも分かるように、曖昧な表現で言葉を伝えたら受け手にはコチラの意図通りに話が伝わらない可能性があるということです。
芸人のキラーフレーズは明確に伝える
特にトーク番組に出る売れっ子芸人は、話の構成に配慮しながらトークを展開します。
特にボケを伝える前後の話の構成では「噛まない」のは勿論のこと、話の展開が聞き手によって伝わり方が変わらないように細かいディティールの部分は明確に伝えていく傾向にあります。
芸人が分かりやすく言葉を伝える際には、ストレートに誰にでも受け取り方が同じになるようなフレーズを出していくのです。
分かりやすく、思い違いが生まれないような話し方をすることがとても重要であることをお伝えします。
もし、このような言葉を使っている自覚が少しでもあったら、日常どのくらい使っているか考えながら過ごしてみましょう。
どのくらい使っているかな?と意識しながら過ごしていれば、使った瞬間に気付くはずです。
そして、そこから意識してそれらの言葉を避けていけばいいのです。
2:言葉と言葉のつなぎフレーズに注意!
2つ目は、【言葉と言葉のつなぎフレーズに注意!】です。
話をする時に「あの~」「え~」というフレーズで言葉をつないだことはありませんか?
どのような場合に出るかと言うと…
言葉に詰まる時や、伝えたい言葉が出てこない時、そして口癖。
というような時に無意識的に発していることでしょう。
話し手の話が終わっていないのに途切れる事は、聞き手に対して不安を与えてしまいます。
だからこそ、その不安を持たれないために、「あの〜」「え〜」と繋いで話してしまうんですね。
話し手からしたら、受け手のことを考えたが故の言動なのです。
もし、「あの~」「え~」のつなぎフレーズがなければどうなるか?
「間」になるのです。
司会者「ファイナルアンサー?」
回答者「ファイナルアンサー!!」
司会者「・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・」
司会者「正解っ!!!」
このように重要な言葉の前に「間」を作ることで、独特の空気感が生まれ、その後に続く言葉の価値を高めることができるのです。
ポイントは「堂々とすること」です。
始めのうちは不慣れな分、変な感覚に陥るかもしれませんが、慣れて来ると心地いい物になります。
これをすることにより受け手が、
- ここまでの話を理解しやすくなる。
- ノートを取る時間になる。
- 一層話し手に注目するようになる。
- 話し手がふわふわしたように見えなくなる。
- 話にメリハリが生まれる。
といったような利点が生まれ、最終的に影響力が高まるのです。
芸人はこの技を多用する人が多い
実際に芸人さんがトーク・漫才・トークをする時に間を作るケースは数多くあります。
間を作ることで「緊張」が生まれ、その後のボケで「緩和」への振り幅が大きくなり、笑いが生まれやすくなります。
お笑いの世界での「間」は、ほぼ100%ボケに繋がりやすく、人の感情を動かす展開になるのです。
ビジネスの場でも「商談」「プレゼン」など、自分の言葉が成績に直結するような場面が数多くあります。
特に間を作ることはビジネスの場でも生かしやすく役に立ちます。
実際に商談のクロージングの場面で、敢えて言葉を封じて間を作る人もいるようです。
これで昇段が決めるケースも少なくなく、この間を作る技法が相手に「影響力」「説得力」を与えていると言っても過言ではないでしょう。
千原ジュニアに学ぶトーク術
人気芸人で「千原ジュニア」さんがいます。
基本的に漫才・コントはしませんが、トーク番組には数多くでています。
個人的な感覚では、千原ジュニアさんは今回説明した2つのテクニックをTV番組で多用しています。
千原ジュニアさんの話しかたの特徴としては、
- 「明確」
- 「歯切れが良い」
- 「間を作る」
といった大きな特徴があり、トークの場面ではこれらを多く使います。
間を作った後には必ずボケを入れてきます。
テレビを見ていて、千原ジュニアさんの話は引きつけられる事が多く、その理由を個人的に調べてみました。
ビジネスで使える話術は千原ジュニアから学べ!と言っても良いくらいですかね。
興味のある人は千原ジュニアさんのトーク番組を見て、参考になさってください。
まとめ
世界的に見ても、各国のトップ(大統領クラス)が演説をしたり、選挙活動をする際にはプレゼン専用のコーチをつけるくらい話の展開と言葉選びには綿密な計算をしています。
理由は、意図しない言葉選びや、失言があれば国民や有権者からのマイナスの信用になってくる可能性があるからです。
彼らは常に自分自身の影響力や信頼性を高いものにしようと努力をしているのです。
一般的な仕事をしている人達も例外ではありません。
自分自身の影響力を高く見せたり、多くの信用をもらいたい人は多くいるでしょう。
そんな方々は、是非今回の2つのポイントを意識して実践していくことをオススメします。
お読み頂きありがとうございました。