ある程度大人として社会に出ていれば、ネットワークビジネスについてのお誘いがあるのでは?
実際に経験したことがない人ならば、この言葉について【コンピューター関係?】と思われる人もいるでしょう。
ネットワークビジネスは・・・人と人のつながりによって商品の流通を発生させていくという、新しいスタイルの流通業です。
・・・といっても結構昔からありますけどね。
ボクも人生の中で2回程誘いがありました。
初めての誘いは10年程昔、実際に入会して活動をしました。
そして、ここ数年で久々に誘いを受けました。
これは断りました。
ボク自身ネットワークビジネスについては10年前は無知でした。
現在は知識をつけ、このことに関して色々思うことがあります。
今回は、客観的に見てこのネットワークビジネスの是非を書いてみることにします。
ネットワークビジネスとは?
上記でも述べた様に、ネットワークビジネスとは、
ネットワークビジネスは・・・人と人のつながりによって商品の流通を発生させていくという、新しいスタイルの流通業です。
まず商品を持つ会社があり、その会社の商品を実際に利用し、その良さを周囲に伝えていき購入してもらう。
そうなると、紹介した本人に幾らかのマージン(紹介料)が入るというのがオーソドックスなネットワークビジネスのスタイルです。
また、紹介した人の上に立つ人間がいれば、その紹介に直接関わっていなくてもマージンが入るというシステム。
親と子の関係がここでは出来上がっていて、子が儲かれば親も儲かるというもの。
極端に言えば一つの不労所得も得られるということ。
・・・そんな簡単にはいきませんが。
上のイメージ図をもとに解説をすると、上にいる人が「親」、下にいる人が「子」という関係性。
紹介の中で商品を購入し、親と子の関係性が構築されれば、以後自分の子や更にその子が商品を売れば、直接売っていない親のもとにも報酬が入ると言うシステム。
たくさん紹介し契約し、子ができればできるほど収益も上がりやすいというカラクリです。
一般的にはネズミ講などという人も多いですが、やっている人たちからしたらその様なことは絶対に言いません。
このように子をたくさん作り、自分が儲けるシステムを構築できれば、半永久的に不労所得を得ることが出来るということにもつながってきますが、実現できるのは先駆者やごく一部の人間だけです。
理想と現実の差が大きかった
10年以上前、知人の紹介でネットワークビジネスをしました。
現在はその組織は無くなっている模様です。
商品は、単価の高い布団などの高品質寝具。
価格にして40万円前後。
知人に販売するとその10%の4万円程が紹介料という形で収入となります。
(もちろん自分の親にも自動で一定の紹介料が報酬として入ります)
この話を受けた時は、すぐに元を取れる自信があり入会をしました。
そして、結局3人程しか購入者が得られず(合計報酬12万円)退会をしました。
退会理由は、ボクの上に居る人間(親)が必要以上に結果を求めてきたからです。
ボク自身が自分の時間を奪われ、大切な友人との距離感も感じるようになり、ストレスが日に日に溜まっていきました。
また定期的に東京本部で行なわれる集会やミーティングなる物にも参加させられ、東京在住ではないボクには大変でした。
また、ある程度友人に紹介して行ったのですが、それも頭打ちになってきて、売り続ける自信が無くなってきたのです。
入会して得たもの失ったもの【経験談】
【やりたい時にやればいい。時間は自由に使える】
などのキャッチコピーがこれらビジネスにありますが、全く違ったのです。
完全に結果を出すために使われるビジネスマン状態でした。
会社員でありながら、本業同等に時間を割かれる。
仕事を持っていたボクは、心身ともに疲労感が増えていき、やる気を無くしていたのです。
これに関しては、本当に空いた時間でやっている人もいますが、そうでもない人間がいることも理解して欲しいです。
結果、得た物は【高いコストをかけ、良い社会勉強ができたという事】
失った物は【一部友人との関係性が悪化】【自由時間が無くなった】ということです。
友人との関係性においては仲は悪くはないのですが、どこか友人のお金を元に稼ごうという心理の気まずさが残っていて、現在においては連絡を取り合っていません。
人間が商売をする時に、どんな営業マンでも本当にモノを売ることができる人は、その製品の良さを理解し自分自身が本当に良いと思わなければ、その良さを人に伝えることはできないでしょう。
まずそのハードルを乗り越えている人でなければ、最低限友人には紹介できないと考えています。
ボクが辞めた最大の原因は上述した通り、親にあたる人との関係性です。
結果主義で、相手の都合や心情には同情せず自分のペースで周囲を動かすやり方に限界になったのです。
最後はファミレスであまりにもフラストレーションが溜まったので、「お前と一緒になんてやってられねぇよ!」と吐き捨て店を後にし、辞めることにしたのです。(当時23歳くらい)
日本で最もメジャーなアムウェイの紹介も受けた
ネットワークビジネス界で最も有名で入会人口も多いのが【アムウェイ】。
ボクが約10年ぶりにネットワークビジネスの紹介を受けたのがこれです。
主に、生活用品(化粧品・洗剤・サプリメント・浄水器)などを取り扱っています。
高品質で体に優しく「良い商品」を扱っているので、商品のみ購入している人も多いようです。
ボクが紹介を受けたアムウェイでは、一緒にガッツリ稼ごうぜ!
というような誘い文句というよりは、一緒に商品を使おう!仲間になろう!という誘い方。
ボクが昔受けた【稼ぐ】というキーワードはあまり見えず、一緒・仲間という文字がキーワードになっていた印象にあります。
といったように、商品を売ろうとしているつもりはないような誘い方をされました。
ボクはある程度知識がありましたが、知らないふりして話を聞きました。
恐らくアムウェイでは、紹介するためのマニュアルがあると思います。
- 商品の凄さを知ってもらうために、洗剤を使った実演紹介をする。
- 報酬や組織の仕組みを知ってもらうために動画を見せる。
- 関連している有名人の名前を出す(権威づけと言われる紹介方法)。
- 商品の種類を紹介するためにパンフレットを渡す。
- そして、機会があればホームパーティーに誘う。
- 商品の鍋で調理しおいしい料理が作れるPRをする。
- 全国7カ所にあるアムウェイ・プラザに連れて行く。
などなど、入会してもらうための策が用意されています。
その場で思い立った紹介ではなく、事前にしっかり準備してある。
アムウェイについて聞いてみた
勿論、知人が色々な手法で紹介をしてくるのですが、幾つか質問もしてみました。
- 何故良い商品なのに市販していないの?
-
人と人の繋がりを大切にし、間違った商品の説明等がされないようにするため。
というような返答を受けました。この内容はアムウェイのホームページにも書いてあります。
- アムウェイの目的は何?
-
商品を流通させたいの!
良い商品だからこそ、多くの人に使ってもらいたいから流通させたいというニュアンスの回答が返ってきました。
細かい質問も幾つか聞きました。
その中から一緒にやりたいというメッセージの背景に、稼ぎたいという本心が見えた気がします。
ボクが入会を断った4つの理由
ボクは別にこのビジネス形態を否定している訳ではありません。
ボクはやりたくないだけです。
接客業は否定していないけど、やりたくないと言う人と同じ理屈です。
理由1:商品の勉強に時間を要する
「好きな時に広めればいい」「難しいことはない」「みんなで楽しくワイワイ出来る」などと言われましたが、本来の仕事ややるべきことの間に商品の勉強をしなければならないと言う面倒が絶対あるいうことは理解していました。
本気でやりたいなら、この勉強も苦ではないですが、やりたくないものを学習することは苦痛になりかねません。
商品の知識に加えて、紹介していくプロセスについても勉強やシミュレーションをしなければならないでしょう。
収益を求めるならば、勉強は必須ですけどね。これが嫌だったのが一つ。
理由2:友人のお金が収益となる構造が嫌
これも何人かの人間の価値観に触れる部分かと思いますが・・・
あなたのお金がボクのお金になります!というメッセージを与えたくないのです。
いくら商品が良くてもです。
それなら市販商品を紹介して買ってもらった方が良いです。
友人との関係性にお金を絡めたくないのです。
理由3:価値観を否定されたから
これについては、後で詳しく記載します。
紹介してくる人の人間性・コミュニケーション能力にも関連してくるところです。
そのため、全ての人に当てはまる部分ではありません。
個人的にとても考えさせられる問題です。
理由4:自分が誇れる仕事をしたいから
正直胸を張ってアムウェイやってますと人前で言える自信がありません。
また、紹介している人もSNSなどを積極的に更新していますが、一切アムウェイというフレーズを出していません。
紹介するときには、自分の正体を明かしますが、普段はそれを隠しているかのように一切発信していません。
どこか、隠したい気持ちがあるのではないでしょうか。
このように大きくこの4つが入会をしなかった理由です。
商品は良い物だと思う・・・
ここではアムウェイを例に挙げていますが、商品の質は高いと感じています。
実際に調味料系のものを味見しましたが、高品質な物とスグ感じました。
一般的に価格は高いですが、不満足に終わることは少ないだろうと思います。
品質の良いものを使いたい。少しでも体に良いものを使いたい。
と言う人には商品のクオリティは合うと思います。
ただし、安価な商品を希望される人は絶対沿わないでしょう。
アムウェイ商品流通の穴
実は、アムウェイの商品を入会せずに、そして更に安く購入する方法があります。
ショッピングサイト「Amazon」で購入することです。
全ての商品が網羅されている訳ではありませんが、一部の商品は安価で販売しています。
恐らく、会員が不正に販売社として流通させている物ではないかと思います。
アムウェイの目的の1つは商品を流通させることのようですが、これもある意味組織の目的を達成させようとしている戦術なのかも・・・
Amazonのレビューには↑こんなものも。
アムウェイから買いたくないけど、商品はいいから使いたいと言う人。
このような方も案外多いかもしれません。
実際に儲かるのか?
ここは誰もが気になる所でしょう。
先行利益の要素もありますが、やはり多くの人は単価が安いだけに稼げていないようです。
ただ、頑張って多くの人を誘えた人は年収1000万〜2000万クラスの人も僅かながら居る模様です。
このビジネスモデルを考えると、1,000万プレーヤーが近場で何人も輩出ということは難しいでしょう。
個人的に経験してきて、稼げる人はごく一部で、特徴があると考えています。
どんな人が稼げるのか?
ボクの経験上、稼げる人は第1に「行動力のある人」だと考えます。
色んな人に紹介し、共感できる人を増やす。これはドンドン行動しないと結果が出ません。
時に皆と集まって情報共有、商品勉強、仲間のために協力する。
目的達成のために、足が棒になるまで行動できる人は強いです。
(一般的な企業でも同じことが言えます)
第2に「図太いメンタルを持っている人」です。
ネットワークビジネスは、世の中では否定的に見られることが多いです。
現に様々なスレッドなどの書き込みは否定的なものばかりです。
時に、友人との距離感も遠ざけてしまう可能性もあります。
ボクは、友人に変な噂を立てられたらどうしよう・・・と考えたりもしました。
このような観点から、自分自身のこのビジネスに誇りを持てて、他人の目や言葉を気にしない「図太いメンタルを持っている人は」稼げると思います。
人の心理を理解していない人は絶対稼げない
上記で、ボクが入会しなかった4つの理由の3番目「価値観を否定されたから」に記載した内容がここになります。
少し前に、アムウェイをしている知人から紹介を受けた訳ですが、一通り説明をしてきた知人からこんな言葉を受けました。
「ここまで話して、メリットばかりなのに興味を示さないのは理解できないよ」
「こっちは、敢えてあなたにプレッシャーを与えてるんだよ!」
などと話してきました。
何様だよ〜💢
アムウェイなどのネットワークビジネスは、このように相手の人間性や価値観を否定するメッセージを無意識に送ってしまっている人が多いというのは問題だと感じます。
今回のようなメッセージは【私は正しい・あなたは間違っている】というメッセージとなります。
ボクは心理の勉強をしていますが、人の人間性や価値観を否定するメッセージは人の心を深く傷つけます。
相手に発破をかけるために実践しても相当な信頼関係が構築されていなければNGなのです。
このように否定された人は、一気に相手の要望に応えたくなくなります。
敵にも見えてきたりする可能性すらあります。
人との繋がりを重視して、健全に稼ぎたいなら相手を否定することはあってはいけません。
ボクは上記の言葉のおかげで、相手の話を聞く気がサッパリ無くなりました。
後日、この紹介者の親(結構稼いでると思われる人)に会いました。
その人はこちらの話にもしっかりと耳を傾け、その日は一切「一緒にやろう!」「商品の話」などは出してきませんでした。
お互い共通の趣味の旅行の話を楽しくして、帰宅という流れでした。
その日は信頼関係だけ築こうという先方の狙いがあったかもしれませんが、非常に楽しい時間でした。
ビジネスをしなくても、この人となら友達になれるな・・・という感覚。
稼いでいる人は何か違うとなぁ感じました。
人は自分自身を肯定してくれる人を仲間だと感じる傾向にあります。
だからこそ否定は敵なのです。
商品を紹介したいのならば、相手の心情を理解し、否定は絶対NGなのです。
まとめ
上記の話の展開からまとめます。
ボクはネットワークビジネス自体はその人の自由でやっていいと思います。
ただボクはやりません。
商品は素晴らしいです。もう少し安ければずっと使っても良いかなとも思えます。
もし、入会して紹介・販売斡旋をするのならば、まつわる法律も勉強しなければなりません。
特定商取引に関する法律などですね。
無知のまま勧誘すると、時に犯罪行為になる事もあります。
ここでは詳しくは書きませんので・・・。
しっかり勉強し、社会にも、自分にも、友人にも役に立つと考えられれば是非ともお勧めできるビジネスだとは思いますよ。
お読み頂き、ありがとうございました。
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